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生物化学工学研究室

教員

松本 道明(教授)Michiaki MATSUMOTO

DB

研究分野 環境適応型の生物分離プロセスの構築
研究室 SC-525
TEL 0774-65-6655
FAX 0774-65-6655
E-mail mmatsumo@mail.doshisha.ac.jp

田原 義朗(准教授)Yoshiro TAHARA


DB

研究分野 ドラッグデリバリーシステム
研究室 SC-526
TEL 0774-65-6656
E-mail ytahara@mail.doshisha.ac.jp

研究内容

バイオプロセス

菌体の培養を通じて様々な研究を行っています。

・菌体を用いた乳酸の発酵生産
乳酸は食品、化学工業、医薬および化粧品など様々な用途で使用されており、近年では生分解性プラスチックの原料としても注目されています。
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・バクテリアセルロースの膜分離への応用
バクテリアによって合成されるバクテリアセルロースは、植物由来の繊維に比べて千分の1という極めて細い繊維の微細なネットワーク構造を有しており、高い保水性・機械的強度・生分解性等さまざまな特徴を有している。

分離プロセス

様々な発酵生産物および環境汚染物質である重金属イオンの分離を膜分離法や溶媒抽出法を用いて行っています。

・膜分離法
それぞれの目的物質の分離に適した膜を作成するために、膜の材料や厚みなどを検討しています。


・溶媒抽出法
従来の3成分系の液液平衡のほか、エタノールなどの水混和性の溶媒を用いた水性2相系の研究をしています。


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環境に対するリスク評価

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イオン液体―水でも有機溶媒でもない”第3の液体”
物性や機能をデザインできることから様々な分野で応用が期待されている。

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環境への影響

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・モデル細胞膜への分配
細胞膜の主な構成成分であるリン脂質からなるモデル細胞膜を用いてイオン液体の分配挙動を研究しています。

研究内容

Drug Delivery System (DDS)

Drug Delivery System (DDS) とは薬の体内への輸送方法や動態を最適化することで、薬の効果を最大限に向上させたり、副作用を低減することを目指した研究です。近年では原薬の分子構造の改変だけではなく、薬を封入するDDSキャリア(微粒子など)を開発し体内で機能させるDDSの研究が盛んに行われています。このような新しい材料を開発し、DDSに応用するアプローチは主に工学を中心とした研究者によって行われ、理工学・医学・歯学・薬学の分野を融合した研究領域として発展しています。本研究室においても化学工学的アプローチによって、免疫DDS、再生医療、経皮デリバリーなどへ応用できる新しい材料の開発と評価を行い、大学で得られた研究成果を社会に還元することを目指して研究を進めてまいります。

免疫DDS(ワクチン・がん免疫)

ワクチンとはインフルエンザ予防接種などのように、病原体由来の抗原を体内に投与し、抗原特異的な免疫を増強・記憶させることで、病気の予防や治療を行う医薬品です。近年、免疫活性化効率の高いワクチンの開発を主な目的としたDDSキャリアの研究が盛んに行われており、がんワクチンなどへの応用が期待されています。本研究室ではエマルションやゲル微粒子を中心に、抗原の細胞内輸送や標的部位への物質移動・そのメカニズムの解明に関する研究を行っています。
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再生医療

再生医療では体外で培養した細胞や、細胞が接着した足場材料を体内に投与・移植することによって、目的の臓器・組織の再生を行います。iPS細胞の誕生によって、目的とする細胞を自由に作ることが出来るようになり、今後はさらに広い範囲の治療に展開するために、目的の臓器や組織と同じ形・サイズに細胞を3次元的に配置する工学的な技術が必要とされています。過去の研究で、細胞接着性をもつゲルを、マウス大腿骨と同じ形・サイズに加工する事で、効率の良い線維芽細胞の接着、ゲル上での培養、骨芽細胞への分化誘導に成功し、そのまま骨欠損部位に移植可能な3次元骨細胞材料を開発しました。この技術の背景には生体材料における物質吸着を深く理解する必要があり、今後も更に効率の良い細胞接着材料の開発を行なっていきます。

経皮デリバリー

皮膚から体内へ物質を輸送する方法を経皮デリバリーといい、塗り薬や化粧品開発において注目されています。しかしながら皮膚における最大のバリアである角層が疎水性の高い構造をしていることから、水に溶けやすい成分(タンパク質など)からなる医薬品へ経皮デリバリーを適用することは困難でした。過去の研究で親水性タンパク質を疎水性界面活性剤で被覆する新技術を利用して、タンパク質を経皮吸収促進効果をもつ油中にナノサイズで分散させることに成功し、高い皮膚浸透性をもつことを明らかとしました。今後も本技術やイオン液体などを用いて、新しい経皮ドラッグデリバリーシステムの開発を行なっていきます。