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生態環境保全
長谷川 元洋(教授)Motohiro HASEGAWA
DB研究分野 | 土壌の生物学 |
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研究室 | KE-411 |
TEL | 0774-65-6366 |
mohasega@mail.doshisha.ac.jp |
土壌生物の生態学
長谷川 元洋 教授生態系の健全性を維持する持続的な管理手法を確立するには、生態系における物質循環機構を有効に機能させることが不可欠です。それには、森林の落葉落枝の分解過程を詳細に解析し、土壌動物や微生物などの分解者の生態と物質循環に関わる生物群集の構造や機能を解明することが必要となります。
分解者のうち、土壌動物は土の中で生活しているため、目立たない存在ですが、地上の動物をしのぐバイオマスを持ち、微生物の持つ生態系機能を触媒する様な作用があるとされています。例えば、トビムシやダニなどの節足動物は、わずか100ml程度の土壌の中に数百個体も見られることもあり、これらが数十種類にも及ぶ多様性を持っています。こうした土壌動物が生態系でどのような機能を持っているのかを、様々なツールを用いて調べています。
また、土壌動物群集は、森林伐採、資源量の変化、標高の変化、侵入種、道路の建設などの様々な生態系の撹乱に対して、敏感に反応することがわかってきています。そこで、このような反応のパターンを把握した上で、そうした撹乱の影響を回避、軽減するための研究をしています。
主な研究テーマ:
- 安定同位体を用いた土壌動物群集の生態系機能の探索
- 様々な撹乱に対する土壌動物群集の応答
- 森林生態系における落葉分解過程と中型土壌動物群集の構造との関係
- 林床有機物層の構造と樹木の葉の形質の関係