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トピックス

理工学部の北岸宏亮教授がJST「大学発新産業創出基金事業(プロジェクト推進型 起業実証支援)」に申請し、採択されました

2023年12月8日 更新

サイトリニューアルのため再掲出
23年11月28日初出

 理工学部機能分子・生命化学科の北岸宏亮 教授が、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「大学発新産業創出基金事業(プロジェクト推進型 起業実証支援)」に「世界初の一酸化炭素中毒に対する解毒剤及び当該技術を活用した他のガス中毒の解毒剤の開発」のテーマで申請し、採択されました。
 北岸教授はポルフィリン鉄錯体とそれを覆うように配位結合したシクロデキストリン二量体で構成される化合物である人工ヘモグロビン「hemoCD」を合成し、hemoCDが一酸化炭素(以下、CO)への結合親和性および未変化体で尿中排泄されることを見出し、CO中毒解毒剤への応用研究を進めてきました。
 現在、火災等による不完全燃焼によって発生するCO中毒に対しては、高気圧・高濃度の酸素を吸入させCO排出を待つ「待ち」の療法しかなく、臨床現場では十分な治療行為ができずに、死亡や後遺症が残るケースが多く存在します(CO中毒の国内年間患者数は約17,000人(脚注1)、死者数は約500人(脚注2)と推定されています)。
 今回採択されたテーマでは、有効な解毒剤が存在しないCO中毒に対して、病院や救急車両に備蓄可能で簡易に投与可能なCO解毒剤の提供を目指し、CO解毒剤の開発と臨床試験の実施を行うとともに、早期の社会実装に向けて、大学と製薬企業との橋渡しを行うベンチャー企業の設立を計画しています。

(脚注1)

Human and Experimental Toxicology 2020, Vol. 39(4) 387–392に記載の発生率
(100万人当たり137人)を元に日本人口を1億2千6百万人として計算。

(脚注2)

総務省消防庁, 消防白書(平成29年度-令和3年度版)

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